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■プロフィール
1954年生まれ。東京大学教養学部卒業。1977年日本電気株式会社(NEC)入社。財務部、国際財務部、経理第一部計画部を経験。最高職位は財務部財務担当部長。22年間の在職中に会社派遣の留学生としてニューヨーク大学に留学し、ファイナンスを専攻、MBAを取得。1999年コダック株式会社へ。財務管理本部経理部の財務担当マネージャーとして財務管理の統括を担当。2000年アシストジャパン株式会社にてCFO及び管理本部長として管理部門の統括を経て、2002年NECエレクトロニクス株式会社入社。財務本部財務部長として、財務企画・資金調達・資金オペレーションなどの統括、インベスターズ・リレーションズ(IR)を担当する。2004年、管理本部長としてバンクテック・ジャパン株式会社に入社。2005年3月同社の取締役に就任、現在に至る。


取締役管理本部長として、管理部門全体を統括しています。それぞれの現場の人たちが滞りなくオペレーションできるように、サービスやサポート、そして実際にスーパーバイズすることが役割です。具体的には、将来、株式市場に上場しようという目標を持っていますので、IPOに向けてのプロジェクトのリーダーも担当しています。


 やはり、当然ですが経理や財務にプロフェッショナルであることは要求されます。あと、コミュニケーション能力。仕事は プロフェッショナリズムとコミュニケーションの二つが組み合わ さったとき初めて上手くいくのではないでしょうか。
 CFOというのは数字を武器にして客観的な材料を、いかに 提供していくか。独善的にならないことも、非常に重要です。
 実際、私はバンクテック・ジャパンに来てからまだ日が浅い ので、まずは職場のみんなの考え方を理解することから始 めています。というのも、私は最初に入社した会社、NEC に22年勤務していました。だから、その中での考え方が 普通で常識だと思い込んでいるところがあったんですね。
 しかし、その後、違う会社で仕事をするようになったら、その常識は覆されました。全然違うんですよ。たとえば、同じことを言うのでも言葉が違うとか。そんなときこそ、こういう考え方もあるんだと理解しながら受け止めることも大切だと思います。決して頑になることなく、新しい環境のスタンダードを知る、そして柔軟に受け止める…それはコミュニケーションから始まることです。


業績の見込みを立てて仕事をする中で、見込みと違ってきたときに、自分には何ができるのかを考えています。CFOとしてはキー・パーフォーマンス・インディケーター(KPI)を明確に数字でもって探し出していくのです。それを自分が発見できれば、現場のオペレーションに提案できますからね。まだ発見できていないのですが、それを今模索しているところです。


 以前働いていたアシストジャパンという会社に勤務していたときの話しですが、アメリカにある親会社が日本のある会社とジョイントベンチャーを創るということで、社長と私の二人でM&Aに携わりました。アメリカ 本社からの指示のもと時間の限られた中で交渉は始まり、クロージング までの2週間近くは、ほぼ徹夜状態……。実際、クロージングは朝 10時から、終ったのは翌朝4時くらいまでかかりました。もう疲れを通 り越している状態の中、無事に交渉は終了したのですが、今度はそ の内容をアメリカの本社で取締役会にかけるわけです。アメリカの本社 は会長とCFO以外は社外取締役で、それぞれカリフォルニア、ニュー ヨーク、カナダにいて、その上我々は日本にいるわけですから、電話会議で行われました。これで否決されたら……という不安の中、内容を社長と私でいろいろ説明したのち、最後に採決が始まりました。こういう場合はイエスかノーを、「アイ」か「ネイ」で返事をするのですが、電話なので一斉に返事は聞けません。一人ずつ順番に「アイ」「アイ」と続き、最終的に全員が「アイ」と言ったときは、それはそれは達成感でした。まさに万歳! 一気に疲れは吹き飛びました。この案件は時間も限られていて大変でしたが、責任を持って達成できたことは、やっぱり嬉しかったですね。


 先ほども言いましたが、プロフェッショナリズムとコミュニケーションは何よりも重要だと思います。特にプロフェッショナリズムという点においては、時代はどんどん変わっていますから、常に一番最新なものを掴んでいかなければなりません。当然ですが、そのための勉強は必要です。その勉強も、今自分が直面している課題に当てはめて考えることが大切。たとえばファイナンシャルの知識を持っていても、それを全部開陳しても当てはまらなければ意味がないんですよね。今の仕事にリンクさせて、役に立つ勉強をする…ということが重要なのです。そのためには書いてあるものを読むことはもちろん、積極的に人に会って話すということも大切です。何をするにも、やはりコミュニケーションに繋がるものです。
 私自身は、これまでの仕事で知り合いになった方々とのネットワークに加えて、デルタウィンが主催する勉強会に参加しています。同じCFOとして働くメンバーと、情報交換はもちろん、積極的に課題共有や意見交換をしたり、本当に充実した内容なんですよ。横の繋がりもできるし、新たな出会いの場としても活用させていただいています。


 私は10年くらい前からトレッキングをしています。これはリフレッシュ方法のひとつですね。私は富士山の見える山が好きなので、富士山が見える山に登っています。山の清々しい空気のなか、ただひたすら頂上を目指して登っているときは頭は真っ白になるんです。そのときだけは、仕事のことを忘れることができますね。そして山頂で富士山を眺めながらおにぎりを食べる! この瞬間は本当に最高です。実際、山登りは有酸素運動にもなるし、体力づくりにもなります。やはり仕事をする上で健康はかけがえのないものですから。